たりないあたまでかんがえる

たりないあたまでかんがえてみた。車輪の再発明。

2021-01-01から1年間の記事一覧

文学との距離

かつて、酒の席で、尊敬する不埒な友が、祖母の死を契機に文学に向かったのだと漏らしたことに、私はひどく驚いた。なぜなら、極めて対照的な事態が自分の過去に生じていたからである。 祖母の死という出来事は、私から文学を遠ざける作用をしたのだ。私は文…

「喧嘩稼業」連載再開しろ

異世界転生した。ソファーにもたれかかったら、ボツリヌス菌が付着した針が刺さっていた。寝てるうちに、白い空間に通されるなんてこともなく、ナーロッパとも揶揄される、スキルとかレベルとかある都合の良い異世界に行くこともなく、俺が生まれ落ちたのは…

一生朝井リョウ読めないボーイ

朝井リョウ この名前を出すだけでも、心臓の近くがキリリと痛む。いや、読んだこともないし、完全な赤の他人だし、今後も読むことはないだろう。ただただ、ひたすらに、意識をしている。おそらく皆さんも、多感な時期に一切話したことない人間を、勝手に好き…

古墳に行っても"覚醒"しなかった

群馬に観光に行ってきた。 SNSでおすすめの観光スポットを尋ねたら、友人に古墳を勧められたのでそこに行くことにした。 むろん、80年代、オカルト伝奇ファンとしては、古墳に行く="覚醒"という心算である。 12時前に仕事が終わり、とりあえず古墳へと向か…

メルヘンハウスに育てられて

多量の本を所構わず餓鬼のように摂取してしまうぼくの業は、メルヘンハウスのブッククラブにより作られたと言っても過言では無い。責任を取っていただきたい。しかし、悲しいことにメルヘンハウスは閉店してしまった。 メルヘンハウスというのは、子どもの本…

迷う

道に迷うことが好きだ。大学院の博士後期課程という当て所ない迷い道にいることを自己肯定するための修辞的な比喩表現ではなく、わけわからん場所で、適当に道を進んで、どこにいるのかわからなくなり途方に暮れる感覚が好きだ。私はよく道に迷う人だ。これ…